- 2011/06/28
- エリア・マーケティングとエリア分析
1.エリア・マーケティングとは
エリア・マーケティングとは、従来の全国一律・画一的な戦略や営業活動から、地域(エリア)を軸として市場を細分化することで、顧客ニーズにきめ細かく対応し、その地域特性に合ったマーケティング活動を目指すものです。
すなわち、地域の独自性及び異質性を把握し、営業活動を個別化することで、顧客ロイヤリティを高め、また固定客化することで、売上と利益の向上を図ろうとする手法です。
2.エリア分析
エリア・マーケティングを推進するためには、以下のようなデータが必要と考えられます。
(1)地理的情報
①自然環境・風土→気候(気温・降雪量等)、地形(山や海、河川の状況)
②交通網→道路(高速・国道・県道・市道)、鉄道、バス路線網等
③地理的状況→可住地面積、用途地域
(2)開発状況
①道路・鉄道・空港等の開発状況
②大型商業施設や工場、団地、大学、病院等の開発状況
(3)消費者情報
①人口構造→人口数、人口増加率、年齢構成、住居形態、所得水準等
②消費構造→購買力、購買習慣、貯蓄率、価値観
(4)経済情報
①産業構造→主な産業特性(一次、二次、三次)
②商業集積度→百貨店、SC、SM、商店街等の集積等
(5)自社・競合情報
①自社の営業情報→売上、利益、シェア、浸透度、出店状況等
②商業集積度→出店数、立地場所(フォーカルポイント)規模等
(6)調査データ
①来店客調査→実勢商圏、来店者属性、来店頻度、購入単価、競合利用状況、トリップパターン、顧客満足度等
最後に、エリア分析は地域特性や地域間の差異を把握することが重要です。また、動的ポテンシャル(道路・鉄道)と静的ポテンシャル(可住地面積・商業集積)などの両面で行ない、ポテンシャルは「量(人口数など)」だ けではなく「質(所得水準など)」の面からも判断する必要があります。